捻髪音とは・・・
捻髪音(ねんぱつおん、fine crackles)とは、肺を聴診したときに聞こえる異常な呼吸音のうち、高音で細かな断続音を指す。吸気の後半に出現し、「パチパチ」、「バリバリ」、「ベリベリ」と表現されることが多い。主に肺疾患の患者で多く聞かれ、気道内の貯留物と無関係なため、咳をしても、この音は消失しない。髪をこすり合わせる音に似ていることが、名前の由来とされている。
原因
肺疾患などで肺を支持する間質が分厚くなると、肺胞が線維化され開閉しにくくなる。この状態で息を吸うと、胸腔内が外部圧より低い状態になる。肺が外気を引き込むと、硬くなった肺胞が一度に開く際に音が発生する。