動脈瘤とは・・・
動脈瘤(どうみゃくりゅう、aneurysm)とは、動脈が部分的に膨らみコブ状になったものである。通常は正常血管径の1.5倍以上に膨らんだものを指す。CTで血管径を測定する際には長径では蛇行している部分を計測しているので最大短径を計測することが重要である。
動脈瘤は、その性状によって真性動脈瘤と仮性動脈瘤に分類される。
真性動脈瘤
血管の壁は、内側から内膜、中膜、外膜の3層構造となっている。その3層構造が保たれたままできる動脈瘤が真性動脈瘤である。嚢状であれば破裂する危険性が高いため早期に手術を考慮し、紡錘状であればその大きさによって手術適応を判断する。
仮性動脈瘤
一方、動脈に穴が開き、そこから漏れた血液が周りの組織を圧迫してコブ状になっているものが仮性動脈瘤で、感染や外傷に続発して起こることが多い。このタイプのコブは周囲の組織に囲まれているだけで血管壁を有していないので、血圧の上昇などで容易に破裂する危険性がある。そのため、早期に治療が考慮される。