メンタルヘルスとは・・・
メンタルヘルス(めんたるへるす、mental health)とは、心の健康のことである。精神的健康とも訳される。
厚生労働省は、心の健康とは「いきいきと自分らしく生きるための重要な条件である。具体的には、自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)を意味している」と述べている(2019年12月現在)。
メンタルヘルスに関する法律
わが国の精神保健福祉法では、メンタルヘルスについて述べられている。そこには、国民の精神保健を向上させるために、精神障害者の医療と保護、また生活と社会復帰といった自立の促進を支援すべきであると宣言されている。加えて、精神疾患の発生を予防し、国民の精神的健康を保持し、増進に努めるべきであるとも述べられている。
事業所におけるメンタルヘルスケア
近年わが国では国民の精神的健康を保持するために、企業、自治体、病院などの事業所におけるメンタルヘルスケアの重要性が叫ばれている。厚生労働省が定める「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針について」の中で、メンタルヘルス対策推進には以下の4つケアが大切であると述べられている。
(1)セルフケア(労働者個人がストレスに気付き対応できること)
(2)ラインケア(事業所の管理監督者が職場環境の改善や個別指導や相談を行うこと)
(3)事業場内産業保健スタッフ等によるケア(組織内の健康管理担当者による対策)
(4)事業場外での資源によるケア(組織外の専門家による対策)
事業者はこの4つのケアを効果的に推進し、職場環境等の改善、メンタルヘルス不調への対応、休業者の職場復帰のための支援などが円滑に行われるようにする必要がある。