最終更新日 2018/05/15

色覚検査

色覚検査とは・・・

色覚検査(しきかくけんさ、color perception test)とは、色覚異常を発見し、その種類や程度を判定する検査である。検査方法として、仮性同色表、アノマロスコープ、色素配列テストが多く使用されている。

 

仮性同色表

色覚異常のある患者には区別しにくい(区別できない)色の組み合わせで数字と背景を描いた表を使用する方法である。石原表が最も有名であり感度が非常に高い。そのほか、東京医大表(TMC)や標準色覚検査表がある。TMCは石原表と比較して、色紙を張って作ってあることが特徴である。標準色覚検査表は1型色覚異常と2型色覚異常とを区別する分類表が優れている。いずれも色覚異常のスクリーニング検査で、確定診断に用いられるものではない。

 

アノマロスコープ

赤緑異常の評価に使用される。赤い光と緑の光を混合すると黄色く見えることを利用する。その原理を利用し、通常の黄色い光と見比べて、同じように黄色く見えるように赤い光と緑の光の混合比を調節して行く。色覚異常があれば健常の方に比べて混合比がどちらかに大きく偏る傾向にある。異常があれば、その種類を確定的に診断でき、程度もある程度判断できる。

 

色相配列テスト

パネルD-15テストが代表的である。連続した色相の15個のチップを色が連続的に変化するように並べてもらう検査である。正常と異常の区別を行う検査ではなく、色覚異常の程度と種類を判断することが可能である。

執筆: 水 大介

神戸市立医療センター中央市民病院  救命救急センター医長

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