最終更新日 2019/09/30

アウエルバッハ神経叢

アウエルバッハ神経叢とは・・・

アウエルバッハ神経叢(あうえるばっはしんけいそう、auerbach's plexus)とは、消化管にある平滑筋の運動調節に関与している神経組織である。交感神経線維と副交感神経線維の両方を持っている。ドイツの神経解剖学者レオポルト・アウエルバッハが名称の由来である。

 

アウエルバッハ神経叢は、平滑筋層の外側にある縦走筋と、内側にある輪走筋の間に存在することから、筋層間神経叢とも呼ばれる。縦走筋は内腔に沿って輪状で内腔を絞るように収縮する層であり、輪走筋は長軸方向に収縮する層である。

 

類似した消化管の神経叢には、粘膜下層にあるマイスナー(マイスネル)神経叢がある。マイスナー神経叢は、主に粘膜の腺分泌を調節する。アウエルバッハ神経叢とマイスナー神経叢は、腸管神経系と呼ばれ、消化管の機能を担っている。

 

これらの腸管神経系が先天的に欠損しているために、腸閉塞や重い便秘症を起こす疾患を、ヒルシュスプルング病という。

 

引用参考文献
1)福本陽平監.消化器総論.病気がみえる vol.1 消化器.第4版,メディックメディア,2015,12.(ISBN9784896323245)
2)ヒルシュスプルング病.特定非営利法人 日本小児外科学会.

 

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