亀背とは・・・
亀背には、日常的な姿勢不良による機能的後弯(こうわん)と、病的な理由によって背骨が丸くなる構築性後弯がある。機能的後弯は、日常の姿勢を正すことで矯正が可能だが、構築性後弯は、何らかの治療が必要となる。
機能的後弯
日常的な姿勢不良、デスクワークや農作業などの従事による長時間の同一姿勢など、背中を丸めた姿勢が定着することによって起こる。
主な構築性後弯
老人性亀背(老人性後弯症
加齢とともに、骨の摩擦や脊柱の変形、骨粗鬆症、外傷などによって椎間板の変形などが起こり、背骨が曲がる。
先天性脊柱後弯症
遺伝的要因で椎体が形成不全になり、生まれつきの背骨に変形を生じる。成長と共に進行するものもある。
青年性後弯症
成長期に脊椎が変形して発育することによって起こる。成長の終了と共に変形の進行も止まる。
脊椎部の損傷
事故やスポーツなどで脊椎部に過度の外力がかかり、骨折や脱臼、靭帯損傷などによって起こる。
神経筋原性後弯症
筋肉の機能が障害される疾患で、背骨全体を支えることができないために起こる。
治療
原因によって治療は異なる。機能的後弯や軽度の場合、姿勢を意識することや運動療法、装具を装着して矯正することが必要である。しかし、過度な後弯や高度な骨折が原因とされるなど重症の場合は、変形箇所の摘出または矯正・固定を目的とした手術が行われる場合もある。