男性生殖器には どのような器官があるの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は男性生殖器に関するQ&Aです。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

男性生殖器にはどのような器官があるの?

男性の生殖器は精子をつくる精巣(睾丸<こうがん>)、精子を運ぶ精管、精嚢(せいのう)や前立腺などの付属腺、外生殖器(陰嚢<いんのう>や陰茎)などから構成されています。精巣は陰嚢のなかに納まっています(図1)。

 

図1男性生殖器

男性生殖器

 

精巣は精子をつくる生殖腺であり、アンドロゲン(男性ホルモン)を分泌する内分泌器官でもあります。

 

精巣からは精路(精巣上体、精管、尿道)が伸び、精巣上体(副睾丸)で精子に運動能力と受精能力が与えられます。また、精嚢と前立腺からの分泌液は、どちらも精液の成分になります(図2)。

 

図2精巣

精巣

 

陰茎(いんけい)は尿道を含む外生殖器です。尿道は海綿体というスポンジ様の組織で取り囲まれています。性的興奮によって海綿体に血液が流れ込むと、陰茎が勃起して腟への挿入と射精を可能にします。

 

尿道は泌尿器系と生殖器系の両方に属していますが、尿と精子が一緒に通過することはありません。

 

精子が尿道の前立腺部に入ると膀胱の括約筋が収縮し、尿が尿道内に漏れ出ないようにするからです。

 

※編集部注※

当記事は、2018年7月9日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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