がん死亡率都道府県別ランキング|ワースト青森県・トップ長野県の理由は?

【ナース知っ得ニュース 2015/10/21】

 

国立がん研究センターによると、2014年の都道府県別のがん死亡率(人口10万人あたり何人ががんで死亡したか)で最も高かったのは青森県で、2004年から11年連続でのワーストとなりました。一方、1995年から19年連続で最もがん死亡率が低かったのは長野県でした。

 

 

がん死亡率:青森県が全国最悪 11年連続(毎日新聞)

 

2014年の都道府県別がん死亡率 1位:青森 2位:北海道 3位:鳥取

国立がん研究センターが実施した2014年の調査によれば、47都道府県別のがん死亡率順位は次のような結果になりました。

 

青森県は昨年の99.6より1.6ポイント減少してはいるものの、11年連続でワースト1位です。2位の北海道は3年連続2位、3位の鳥取県は2年連続3位と続いています。

一方、最もがん死亡率が低い県は19年連続で長野県です。三重県、滋賀県、福井県と続いています。

 

2014年都道府県別がん死亡率ランキング

1位

青森県

98.0

2位

北海道

88.2

3位

鳥取県

87.5

4位

秋田県

86.5

5位

佐賀県

85.9

6位

長崎県

85.3

7位

福岡県

83.9

8位

大阪府

83.8

9位

和歌山県

82.2

10位

島根県

81.1

11位

茨城県

81.1

12位

栃木県

80.5

13位

岩手県

79.5

14位

埼玉県

79.1

15位

兵庫県

79.0

16位

鹿児島県

79.0

17位

京都府

78.9

18位

愛媛県

78.6

19位

新潟県

78.5

20位

山形県

78.4

21位

東京都

78.4

22位

高知県

78.4

23位

群馬県

78.3

24位

神奈川県

78.1

25位

福島県

77.9

26位

山口県

77.4

27位

愛知県

76.9

28位

千葉県

76.6

29位

岡山県

76.6

30位

宮城県

76.5

31位

沖縄県

76.5

32位

徳島県

76.5

33位

静岡県

76.5

34位

奈良県

75.8

35位

石川県

75.8

36位

岐阜県

75.6

37位

大分県

75.3

38位

香川県

75.0

39位

山梨県

74.4

40位

広島県

74.4

41位

富山県

74.1

42位

熊本県

73.6

43位

宮崎県

73.1

44位

福井県

72.1

45位

滋賀県

71.9

46位

三重県

70.8

47位

長野県

68.3

(出典)国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」

 

がん死亡率が最も高い青森県の原因と取り組み

青森県で長きに渡ってがん死亡者が多い原因のひとつとして、同県の喫煙率が高いことが挙げられています。

厚労省2013年国民生活基礎調査によれば、青森県の喫煙率は男性が40.3%で全国1位、女性が14.3%で全国2位です。

 

また、飲酒量の多さも指摘されています。2010年国民健康・栄養調査では、一日1合以上の飲酒を週3日以上続けている「飲酒量の多い」男性は51.6%で、全国1位です。

 

その他、塩分摂取量が多い、運動習慣が少ない、野菜摂取量が少ないことなども関係しているといわれています。

 

このような状況に対し、青森県は2008年に「青森県がん対策推進計画」を策定し、がんの一次予防対策及びがん検診の推進、がん診療連携拠点病院を中心としたがん診療水準の向上と地域連携の推進などに取り組んできました。

さらに2013年には「第二期青森県がん対策推進計画」を策定し、早期発見・早期治療のための二次予防対策、がん対策の研究・分析などを補てんし、がんの予防から治療まで取り組んでいます。

 

がん死亡率が最も低い長野県の理由と取り組み

一方、長野県が最もがん死亡率が低い理由として、地域ぐるみのがん対策への取り組みが挙げられます。

 

がん対策推進協議会には、医療関係者や患者とその家族だけでなく、地域の医療とは無関係の企業団体や労働組合なども参加しています。

信用金庫ががん検診のリーフレットを配布したり、地域ボランティアが個別に家庭を訪れ、がん検診を呼びかけたりすることで、がん検診の受診率を上げています。

 

このような長野県の地域ぐるみの取り組みは、他都道府県の自治体からも注目されています。

 

(参考)
青森県 第二期青森県がん対策推進計画

NHK おはよう日本『がん対策の“地域差”をなくせ』

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