『白い巨塔』満島真之介インタビュー|“生きていることにあふれる場所”で思い悩む若手ナースへ

白い巨塔出演 満島真之介さんインタビュートップ画像

 

いよいよ本日(5/22)から放送!

テレビ朝日開局60周年記念 5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子『白い巨塔』のインタビュー第2弾!

(第1弾はこちら『白い巨塔』松山ケンイチ インタビュー

 

 

本作の鍵をにぎる若手医師・柳原雅博を演じるのは満島真之介さん。

看護師の友人も何人かいるという満島さんの熱いインタビューをお届けします。

文/白石弓夏(看護師・ライター)

 

ナースと同じ葛藤を抱える若手医師・柳原の役柄について語る満島さんの写真。

看護師さんに向けて発信できるのは嬉しいです!と熱く語ってくれました。

 

ナースと同じ葛藤を抱える若手医師・柳原

――満島さん演じる柳原は、どんな役柄なのでしょう?

 

満島:柳原は田舎出身。家族や地域の期待を背負って、名門の浪速大学病院(ドラマの舞台となる大病院)に就職します。

 

「浪速大学病院に入ったからには、患者さんにとって一番良い医療を実現しなければ」という重圧と、「現実の医局組織」とのギャップに、葛藤する医師です。

本当は、患者さんのために時間を割きたいのに、組織に振り回されていくんですよね。

 

どうやって医師として患者と向き合っていくのかに柳原が思い悩むシーンが多くて。

 

僕が考える柳原は、看護師さんに近い存在じゃないかと思うんですよ。

 

――私も台本を読ませてもらって、柳原の悩みは、多くのナースに通じると感じました。そんな柳原を演じるうえで何を意識しましたか?

 

満島:「患者さんとの距離感」をどうしたらいいのか悩みましたね。

 

若手医師として、患者さんとの距離は近いんだけど、その間には常に緊張感があるのでは?と思ったんです。

 

看護師さんもそうですか?

 

医者を演じることについて手振りを交え熱く語る満島さんの写真。

 

――たしかに。いくら距離が近くても、ケアの専門職として患者さんに接していますからね。

 

満島:だけど、患者さんにはその緊張感が伝わらないように対応しているような…。

 

ちょっとした声かけや、まとう空気によって患者さんは生きる活力をもらったり、逆もしかりで。

だからこそやりがいがあって、目指す人が多いのかなと。

 

そういった医療職としての役割を肝に銘じて、柳原を演じました。

 

かんごるーちゃんと見つめ合う満島さんの写真。

患者さんとの距離感について考えるとき、普段の人間関係に思いを巡らせたという満島さん。

 

 

“生きていることの喜びにあふれる場所”だから

――柳原は、看護師とのシーンも多かったと思いますが、どんなことを考えて演じましたか?

 

満島:僕の友人にも看護師さんが何人かいて。

話を聞いていると、夜勤もあってすごく大変だと感じます。

 

でも、いつも患者さんの話題になるんですよね。

「訴えの多い患者さんがいて大変だったけど、なんだかんだ話を聞いちゃうんだよね~」と話す姿が、大変そうなのに、僕にはなぜか生き生きして見えていて。

 

オフィスに行くのとはまた違った感覚なんだろうな、と思うんですよね。

 

――言われてみれば、グチを言いつつ「なんだかんだやっぱり看護が好きなんだな」とナース同士でも感じてるところはありますね。

 

満島:そういう複雑で素敵な感情が生まれるのは、看護師さんの職場が、“生きていることの喜びにあふれる場所”だからだと思うんですよね。

 

生と死が同じ場所にあって、さまざまな形の感情や愛情があって。

 

なにか、病院の中でしか見えないものがあるんじゃないかって…。

 

撮影を通して病院という場所で演じてみて、僕もいろいろと感じるものがありました。

 

病院での撮影について真剣に語る満島さんの写真。

病院での撮影では、その独特な空気感に感じるものが多かったそう。

 

 

看護を「裏方」だと思い悩むナースへ

――最後に、ドラマを楽しみにしているナースにメッセージをお願いします。

 

満島:看護師さんは「裏方」のような仕事と感じている人も多いんじゃないでしょうか…。

特に若い頃は、一見雑用っぽいことがあまりに多く、思い悩むと聞いています。

 

だけど、病院に看護師さんがいることってすごく重要だと思うんですよね。

自分自身が毎日やっていることに、もっと自信をもってほしいです。

 

柳原はドラマのなかで最後の最後まで、葛藤しながらも医師として「どう生きるべきか」を真剣に考え続けた若者でした。

 

この役柄を演じきれたのは、普段、同じように葛藤する友人の看護師さんからパワーをもらったから、と言っても過言ではありません。

 

撮影の前や撮影中に、実際の看護師さんにもっと話を聞きたかった!

撮影は終わりましたけど、また聞きに行けるような時間を作りたいです。

 

忙しい業務の合間のリフレッシュに、ぜひドラマをみて、演者と一緒に泣いて笑って、ときには医師たちに怒って…(笑)。

いろんな感情を楽しんでほしいと思います。

 

胸ポケットのかんごるーと笑顔で写る満島さんの写真。

満島さん、ありがとうございました!

 

撮影/kuma*

編集/坂本綾子(看護roo!編集部)

  

テレビ朝日開局60周年記念

5夜連続ドラマスペシャル 

山崎豊子白い巨塔

2019/5/22(水)~5/26(日)

夜9時 放送

 

満島真之介(みつしま・しんのすけ)

振り返る満島さんの写真。プロフィール

1989年5月30日生まれ、俳優(ユマニテ所属)。
2010年、舞台『おそるべき親たち』でデビュー。
CM、ラジオ、アニメ、エッセイ等多方面で活躍中。

 

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