すばやく刺入し、ゆっくりと注入するのはなぜ?|注射
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は注射を行う際の刺入と注入の速さに関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
すばやく刺入し、ゆっくりと注入するのはなぜ?
針をすばやく刺入(しにゅう)するのは、刺入時の疼痛を最小限にするためです。
注射器が動かないように固定し、薬剤をゆっくりと注入します。ゆっくりと注入する理由は、組織内に薬剤が拡散されやすくするためです。
静脈内注射の場合は、速いスピードで注入すると、ショックを起こす危険性もあります。大量の血液で希釈(きしゃく)されるように、ゆっくりと注入することが重要です。一般に、5秒間に1mL程度の割合で、ゆっくりと注入します。
なお、針を抜去する時は、すばやく行います。これも、疼痛を少なくするためです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版