目的によって様々な注射法を使い分けるのはなぜ?|注射

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は注射法の使い分けに関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

目的によって様々な注射法を使い分けるのはなぜ?

注射法には、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射、皮内注射などの種類があります。目的によってこれらの注射法を使い分けるのは、それぞれの用法で薬物の吸収速度や持続性に違いがあるからです。

 

吸収速度や持続性に違いが生じるのは、血管内への吸収の差によるものとされており、薬効(やっこう)は静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射、皮内注射の順で速く出現します。これに対して薬物の持続性は、その逆の順で長くなるといわれています。

 

図1吸収速度と持続性

 

memo重量の単位と容量の単位

注射用の薬剤は、100mg/5mLというように記されているものがほとんどです。これは5mLの容量の中に100mgの重量の薬剤が含有されていることを意味します。100mg/Aというのは1アンプルに含まれる薬剤の重量、100mg/Vというのは1バイアルに含まれる薬剤の重量です。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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