車いすを健側にセットするのはなぜ?|車いすへの移乗
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回はベッドから車いすへの移乗での、車いすの設置に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
車いすを健側にセットするのはなぜ?
片麻痺のある患者は、健側の手でベッド柵につかまって起き上がり、健側の側に足を下ろして座るのが基本的な動き方です。
車いすを健側の側にセットしておくと、こうした一連の動作がスムーズに進み、車いすへの移乗が自立できる可能性も生まれてきます。
ベッドの端に座った患者は、健側の手で車いすのアームレストをつかんで立ち上がる準備をし、健側の足を軸にして立ち上がり、体を回転させて車いすに座ります。
看護師は常に援助できる体勢で見守ります。
memo麻痺の種類
麻痺は、脳、神経、筋肉、骨に至る伝達機能のどこかに障害が生じることで起きます。
移動や移乗に支障をきたす運動麻痺には、両側の上肢・下肢が麻痺した四肢麻痺、両側の下肢が麻痺した対麻痺、右半身あるいは左半身の上肢と下肢が麻痺した片麻痺といった種類があります。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版