患者によって移動方法を選択するのはなぜ?|移動・移送

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は患者ごとの移動方法の選択に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

患者によって移動方法を選択するのはなぜ?

移る・送るという動作は、①ベッド上で起き上がる、②きちんと座位を保つ、③車いすに乗る(あるいは立位になる)、④目的地まで行くために車いすを操作する(あるいは歩行する)—という一連の動きを安全に行うことで、目的を達成します。

 

ベッドから起き上がる時に介助が必要か、麻痺はあるか、端座位が保てるか、立位は取れるか、車いすに移乗できるか、歩行は安定しているかなど、患者の運動機能を評価し、それに応じた移動方法を選択するのは、患者の安全・安楽な移動を確保するために必要な手順です。患者の機能を評価して患者に合った移動方法を選択し、必要な介助のみを行います。

 

memo機能的自立度評価(FIM)

患者の機能を評価し、移動の際にどの程度の援助が必要か判断する際の目安になるのが、機能的自立度評価(FIM)です。

 

自立の程度により、完全自立(7点)から全介助(1点)までの7段階に分けられます。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ