排泄動作、排泄パターンを観察するのはなぜ?|排泄援助
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は排泄動作、パターンの観察に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
排泄動作、排泄パターンを観察するのはなぜ?
患者一人ひとりの個別性に合った援助を行うためです。
排泄援助を行うに当たっては、患者の排泄動作を観察し、どの程度の援助が必要であるかアセスメントを行う必要があります。また、スムーズに排泄援助を行うためには、排泄パターンを把握することも重要です。
排泄援助を必要とする患者は、トイレまでの歩行に援助が必要な患者、トイレまでの歩行が不可能な患者、ベッドから降りることが不可能な患者、失禁の回数が増えた患者、術後でベッド上安静を要する患者、寝たきりの患者などです。
機能的な障害によって排泄に援助が必要な場合は、何ができて何ができないかを的確に判断し、残存機能を生かしながら自立に向けた援助を行っていきます。
また、失禁が頻繁になった患者に対しても、安易にオムツを当てるのではなく、トイレ誘導を行うことも大切です。こうした患者を援助するためには、排泄パターンの観察は欠かせません。排泄パターンがある程度分かっていれば、失禁する前にトイレに誘導することが可能になります。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版