座位、または半座位にするのはなぜ?|食事援助

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は食事の際の、座り方に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

座位、または半座位にするのはなぜ?

食べ物が口腔から食道を通って胃に至る過程は、解剖学的にみて、座位が最も合理的であるためです。

 

重力によって食塊が食道から胃に送り込みやすくなるので、誤嚥を予防することができます。

 

意識レベルを清明にし、摂食動作を阻害しないためには、背もたれなしで食事をするのが最もよいのですが、食事の介助を必要とする患者のほとんどは、こうした姿勢を維持することが困難です。

 

そこで、30~80度くらいまでベッドをアップし、背中や両サイドにクッションや枕を置いて、体が左右に傾かないように保持する必要があります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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