筋の走行や腸の走行に沿って拭くのはなぜ?|清拭
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は清拭の際の拭き方のポイントに関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
筋の走行や腸の走行に沿って拭くのはなぜ?
清拭の際の拭き方のポイントは、①末梢から中枢に向けて、②筋や血管の走行に沿って、③腹部は腸の走行に沿って「の」の字を描くように̶という3点です。
手や足は末梢から中枢に向けて拭きます。このやり方は、同時に筋に沿って拭くことになりますので、マッサージ効果も生まれてきます。
腹部は腸の走行に沿って清拭を行いますが、これは腸の蠕動運動を促進させるためです。
上行結腸、横行結腸、下行結腸の順に、右腹部の下から上へ、上腹部の右から左へ、左腹部の上から下へ、「の」の字を描くように拭きます。へそを中心に同心円を描くようなつもりで外側に向かって拭いていきます(図1)。
図1清拭の際の腹部の拭き方
※編集部注※
当記事は、2019年9月13日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版