においに気を配るのはなぜ?|室内環境

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は室内のにおいに関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

においに気を配るのはなぜ?

臭気(しゅうき)に関しても、きめ細やかに配慮する必要があります。嗅覚には個人差がありますが、治療内容によって嗅覚がより敏感になる場合があるからです。看護師の嗅覚も患者の状態を観察する重要な感覚ですから、異常を感じたら原因を確かめることが大切です。不快なにおいを察知した場合は、発生源を確かめ、すぐに取り除くようにします。

 

清潔ケア、環境整備など、快適に療養できる環境を整えることはもちろんですが、失禁がある患者には防臭剤や防臭用品の使用も考える必要があります。

 

6段階臭気強度表示法では、においの強度段階は、次の6つに分けられます。

 

  • 0……無臭
  • 1……かすかに感じる程度で、何のにおいかは不明
  • 2……においは弱いが容易に感じ、何のにおいか分かる
  • 3……明確に感じるにおい
  • 4……強いにおいと感じる
  • 5……耐えられないほど強いにおい

 

MEMO不快指数

私達が実際に感じる温度は気温通りではなく、同じ30℃でも、日によって感じ方が異なります。これが体感温度で、気温、湿度、気流、風速によって左右されます。このうち、気温と湿度を組み合わせて数字で表したものが、不快指数です。
最も快適なのは70前後で、80を超えると約半数の人が、85を超えると誰もが不快に感じるといわれています。
不快指数=0.72(湿度+温度)+40.4

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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