状況設定問題（180問）　妊娠期の看護

第101回午前115問

次の文を読み問題1に答えよ。
Aさん（28歳、初産婦）は、妊娠30週である。今朝から性器出血が少量認められたため外来を受診した。受診時、子宮収縮は1時間に4、5回認められ、Aさんは時々、軽い痛みを訴えた。今までの妊娠経過では、異常は認められていない。身長160cm、体重60kg（非妊時54kg）である。

問題1
診察の結果、切迫早産と診断された。その他の異常は指摘されていない。

注意すべき検査項目はどれか。

1.　CRP
2.　尿蛋白
3.　AST＜GOT＞
4.　ヘモグロビン
5.　プロトロンビン時間

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解答・解説

1.　CRP: 感染により切迫早産の状態が進行する危険性があるので、白血球数やCRP値や腟培養検査は必要である。
2.　尿蛋白: 尿蛋白は、妊婦健康診査で毎回検査を行う。正常からの逸脱がないか、特に腎機能の低下および妊娠高血圧症候群のリスクがないかという点では、妊娠のどの時期においても必要であるが、今回の切迫早産で注意すべき検査項目ではない。
3.　AST＜GOT＞: ASTは、主に肝機能をみる検査であるが、現在、その他の異常はないと記載されているので注意すべき項目ではない。今後、切迫早産の治療として子宮収縮抑制薬（リトドリン塩酸塩）の点滴を長期に行った場合には薬剤の副作用がないか定期的に検査することはあるかもしれないが、現時点では優先度は低い。
4.　ヘモグロビン: ヘモグロビンの値は、主に貧血の際に注意すべき検査項目であるが、現時点で優先度は低い。
5.　プロトロンビン時間: プロトロンビン時間は、主に凝固機能をみる検査であり、現時点では優先度は低い。