状況設定問題（183問）　急性期の子どもと家族への看護

第99回午前111問

次の文を読み問題3に答えよ。
4歳の男児。5日前から咳嗽と鼻汁とが出現し、食事摂取量が減っていた。本日、起床時から機嫌が悪く38.9℃の発熱がみられた。水分を与えようとしたところ突然全身がガクガクするけいれんを起こしたため、救急搬入された。

問題3
母親は来院時から動揺しており、診察室の中で「もっと早く病院に来れば良かった。ごめんね、ごめんね」と言って泣いている。

母親への対応で最も適切なのはどれか。

1.　けいれんを止める方法について説明する。
2.　今回の受診は決して遅くはないと伝える。
3.　子どもの前で母親が泣いてはいけないと伝える。
4.　気持ちが落ち着くまで子どものケアへの参加は勧めない。

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解答・解説

1.　けいれんを止める方法について説明する。: 母親が混乱しているときは説明を受け入れられないことがあるため、子どものけいれんを止める方法について説明することは、適切ではない。
2.　今回の受診は決して遅くはないと伝える。: 母親は、子どもの病気に自責の念を抱いている。子どもの症状として咳と鼻汁、食事摂取量の低下だけでは、早めに受診をするのは困難である。母親を責めない言葉がけが大切なため、適切である。
3.　子どもの前で母親が泣いてはいけないと伝える。: 母親が子どもの前で泣くことで子どもを不安定にさせることがあるが、子どもの前で母親が泣いてはいけないと伝えることは、母親の気持ちを表出する機会を奪うことになるため、適切ではない。
4.　気持ちが落ち着くまで子どものケアへの参加は勧めない。: 子どもに対して何もしてあげることができないという親役割の葛藤があるため、母親の状態や気持ちを確認しながら、可能なケアは参加してもらう。