症状・疾患・治療に応じた地域・在宅看護（52問）　主な疾患等に応じた在宅看護

第99回午前83問

認知症が進行中の76歳の男性。預金通帳の管理は唯一の肉親である甥が行っているが、勝手に預金を使っている様子である。

ケアカンファレンスへの提案として適切なのはどれか。2つ選べ。

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解答・解説

1.　成年後見制度の利用: 成年後見制度は判断能力が低下して、契約などの法律行為が困難な人に対して後見人などが代理する制度で、財産の管理をして、本人を保護することを目的としている。
2.　ホームヘルパーによる通帳管理: 個人に委託できるのは、家族信託であるが、ヘルパーは通帳管理をすることができない。なお、家族信託は本人の判断力の低下がわかる前に行うことで、設問の男性はすでに認知機能の低下がみられるため適用できない。
3.　訪問看護ステーションでの通帳管理: 訪問看護ステーションは金銭管理ができない。
4.　訪問看護師による甥の預金使用状況の監視: 訪問看護師が甥を監視することは困難で、その権限もない。
5.　社会福祉協議会の金銭管理サービスの利用: 社会福祉協議会で行う日常生活自立支援事業では、認知症で判断能力が不十分な人が地域で生活できるように、本人との契約のもと、福祉サービスの利用、金銭の管理などを援助する。