【マンガ】それでも看護をする理由~Case.3 ゆい~(5)

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ゆいは、寮の同期・ともかのアドバイスで、認定看護師に相談に行くことに…!

 

同期のともかの勧めから、患者・佐倉さんの行動を、認知症看護認定看護師の海老名さんに相談した看護師・ゆい。事情を説明すると、海老名さん、通称えびすさんは、「で、ご本人には聞いてみた?なぜ引き出しに食事を入れるのか?」と言いました。

 

 

 

ゆいは、本人への確認をしていないことに気がつきます。えびすさんは、「あらあらどうして?聞いてもわからないって決めつけてないかしら?ケアする側の想いは患者さんに伝わるわよ。例え認知症が進んでいる患者さんでも、感情や自尊心は健康な頃と変わらないのよ。」と伝えました。

 

 

 

ゆいは、えびすさんから指導を受け、(そうだ…私、原因を探すばかりだった。)といままでの佐倉さんとの対応を振り返りました。

 

 

(佐倉さんの気持ちに…全然向き合えていなかった。認知症だから聞いてもわからないって思ってたんだ…)と自分の佐倉さんへの対応を反省し、「佐倉さんご本人にお伺いしてきます。」と言いました。えびすさんは、「ご本人を尊重するのが認知症ケアの基本よ。がんばってね」とゆいの背中をおすのでした。

 

 

 

早速佐倉さんに確認をとると、「さあ、知りません」と言われてしまいます。

 

 

 

ゆいは、えびすさんからのアドバイスを思い出すと、(そうだよね。やっぱり、そんなに簡単には解決しないよね…。)と焦る気持ちを抑えました。

 

 

 

その夜、寮に戻ったゆいは、同期と夜ご飯を食べながら「進捗はここまでです。」と報告しました。「うーん、もうちょっとっぽいのに~。」「なかなか解決しないね~。」と悔しがってくれる同期に、「私には無理なのでしょうか署長…捜査は暗礁に乗り上げています。」と伝えるゆい。同期たちは、「一旦捜査を休むのもありだぞ、大熊くん。」「そうだな、君は疲れているんだ。」とゆいのコントのようなやりとりで、ゆいを元気づけるのでした。

 

 

 

翌朝、寝坊をしたゆいは、(メイクは諦めて、マスクでごまかそう)と急いで支度をはじめました。すると、「ゆいーっおはよ。起きられたんだね。」と部屋に萌がやってきて言いました。

 

 

 

「差し入れ持ってきた。じゃーん。昨日寝落ちしたから、きっと寝坊するなって思って!萌の特製、超時短ハイブリッド飯!!おかず全部入りのおにぎりだよ!!」と手のひらほどある、真ん丸としたおにぎりを手渡して言いました。

 

 

 

おにぎりを見て、ゆいは、おかず全部が入ったおにぎりと聞き、ハッとしました。佐倉さんのおにぎりも、このおにぎりと同じようにおかずまで全部丸めてあったのです。「萌ちゃんありがと!!私わかったかも!!」というゆいなのでした。

【6】に続く

 

※編集部注:作中の描写で、マスクの着用など感染対策が不十分なところがありますが、漫画としてのわかりやすさを重視しております。その点ご理解の上、お楽しみください。

 

 

【マンガ:小暮さきこ】

漫画家・デザイナー。

2008年に漫画家デビュー。

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原案:坂本綾子(看護roo!編集部)

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