初の夜勤で緊急事態発生!|マンガ・ママナースもも子の今日もバタバタ日誌(76)

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家計のため、かず君の将来のため、もも子は夜勤を始めることに。

救急外来の夜勤の日。もも子は自分がいない間のかず君の世話を夫に預けました。「なにかあったらメールちょうだい!じゃあ頼むね!」と家をでると、それを見たかず君が

「うわぁぁんママーマンマー」と大きな声でぐずり始めました。つらい気持ちを我慢しますが『何も悪いことしてないのに…この罪悪感!!』という気持ちが強く、後ろめたさを感じながら職場へ向かいました。

今日は外科の当番で外傷で運ばれる方が多く、ひとつひとつの仕事に終われるもも子。一段落して休憩に入ろうとしたところ、いきなり職場に旦那が現れました。

驚くもも子は「なにやってんのよ!今仕事中だよ」と質問すると、夫は「かずが泣き止まなくて…」とありえない言い訳をし始めました。もも子は呆れながら、「それでかず君は?」と聞くと、車の中に置いきていました。真っ青になって焦るもも子が矢継ぎ早に旦那に質問をすると

夫は「職場にきたのは泣き止まないからだよ!あのあとあやしたりなだめた全然だめでこまり果てて来たんだと、大人げない言い訳を続けました。さらに呆れたもも子は、『日頃面倒みないからだろーが!情けない情けない!夜勤の初回からこんなことになるなんて…』と泣きながら思いました。

その頃、仕事を終えた草壁先生は、少し落ち込みながら駐車場へ向かっていました。『もも子さんと会えないし、一緒に診療できないからスムーズにできないし、たまに会っても微妙な空気だし…』とウジウジしている自分に気が付き、『これじゃまるで中毒じゃないか!」と自分を叱りました。

するとどこからともなく赤ちゃんの鳴き声が聞こえて、振り向くと車の中に取り残された男の子を発見しました。驚いて、車の窓を叩きながら「どうしたの?お母さんかお父さんは?」と聞きました。泣きやむ様子もなく、草壁先生は守衛室に急いで電話をかけました。

「もしもし、」そう電話をかけていたところに、深刻な顔をしたもも子が「先生!!」と走ってきました。状況を把握しようと黙る草壁先生の横から車に駆け寄り、車の中で泣いていたかずくんを抱き上げました。

車の中の子どもがもも子の子だと理解した草壁先生。『…てことはこの男性がもも子の旦那さん』と察して神妙な顔をする草壁先生なのでした。

 

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【著者プロフィール】

広田奈都美(ひろた・なつみ) HP

漫画家・看護師。某地方総合病院にて勤務後、漫画家としてデビュー。著書は「僕達のアンナ」(集英社)、「お兄ちゃんがコンプレックス」、「ママの味・芝田里枝の魔法のおかわりレシピ」(秋田書店)他。

 

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