支払いはニシンで|マンガ・患者さまは外国人【6】

マンガ・患者さまは外国人【6】

支払いはニシンで

よく晴れた日の午後。前回診察料を払っていなかった患者さんがやってきました。大きな荷物を持っていて、ルミが不審に思っていると。ドクターにこれどうぞと差し出しました。開けてみると…ニシンが10匹入っていました。

築地市場で買ってきました!という男性。ルミはドクターにニシンではなく、治療代の請求をして欲しいと念を押しましたが、請求しずらかったようで結局未払いのまま。その後ニシンはルミが三枚におろして塩漬けにしました。このようにクリニックでは時々驚くような物で支払いをしようとする患者さんがいます。

次の日、ずっと治療費が未払いだった別の患者さんが来院。支払いに来たのかなとルミは思うものの、手に持っていた花束を見て、嫌な予感がよぎります。案の定ドクターの机の上には花束が…

ドクターは相手がお金に困っていることを承知していて何も言わないのでしょう。でもいつもこの調子では病院の経営がなりたちません。昔なじみの会社や大使館にはいまだに月末に請求書を送っています。信頼関係があってこその請求方法です。また、イギリスでは医療費が無料のため、診察後にお金を払う習慣がありません。うっかり払わずに出て行き、あわてて戻ってくるイギリス人の患者さんもよくいます。

長い付き合いの患者さんだと「今日はお金がないから給料でたら持ってくる」なんて人も。ほとんどの人はちゃんと支払いに来ます。とはいえ、支払いでもモメることはしょっちゅう。

値下げ交渉で、まけろと言い張る患者さん。あまりにも時間がかかって他の患者さんを待たせてしまい…ついにドクターが「納得いかないなら今日は薬代も診察代もいらない。そのかわり二度とココには来ないで下さい。」と伝えると、「ちゃんと払うからそんなこと言わないで」。支払いでもめるのは困りますが、クリニックが患者さんにとって離れがたい存在なのは嬉しいことです。

 

◆このマンガの登場人物

〈ルミ〉ふだんはドクターの右腕としてクリニックを支えるナースの山本ルミ

しかしひとたび司令が下れば、世界のどこへでも患者さんを迎えに出かけていく「エスコート・ナース」に変身!

 

〈ドクター〉「インターナショナル・クリニック」の院長、エフゲニー・アクショーノフ先生。1924年に旧満州で生まれ、今は無国籍。

長身でハンサム、そして天然ボケが魅力。好きなおやつは石焼き芋。

 

◆著者

原案・山本ルミ

マンガ・世鳥アスカ

 

【主人公・山本ルミさんの記事はこちら

・インタビュー

・エッセイ

 

【好評発売中!】

『患者さまは外国人』(CCCメディアハウス)

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