喀痰検査

『本当に大切なことが1冊でわかる呼吸器』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は喀痰検査について解説します。

 

 

平澤真実
さいたま赤十字病院ICU看護主任
慢性呼吸器疾患看護認定看護師

 

 

どんな検査?

喀痰検査は、痰を採取して細菌やがん細胞の有無などを評価する検査です。

 

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検査の実際

患者さんに、咳払いをして検査容器に痰を喀出してもらいます。

 

自己喀痰が困難な場合は、吸引で採取することもあります。

 

採取した喀痰で細胞診や一般細菌、真菌、抗酸菌の塗抹検査や培養検査を行います。検査の種類によって得られる評価項目が異なります(表1)。

 

表1 喀痰検査で得られる評価項目の例

★1 肺腫瘍
★2 細菌性肺炎
★3 肺アスペルギルス症

 

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看護師は何に注意する?

検査前の準備

喀痰に口腔内の細菌が混入しないよう、患者さんには検査前に含嗽歯磨きを行ってもらうように説明します。

 

咳払いをしても喀痰が困難な場合は、高張食塩水をネブライザーで吸入してもらい、咳嗽を誘発します。

 

喀痰検査の合併症

吸引で痰を採取する際は、粘膜損傷気道出血を起こさないよう注意が必要です。
 

 

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本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。

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[出典] 『本当に大切なことが1冊でわかる 呼吸器』 編集/さいたま赤十字病院看護部/2021年3月刊行/ 照林社

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