新型コロナから身を守る「個人防護具」、医療機関への配布はどうなってるの?|看護roo!ニュース

個人防護具を医療者に

 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で不足しているマスクやガウンなどの「個人防護具」

 

医療者自身を守り、感染の拡大を防止するために、国は医療機関へ優先的に配布するとしていますが、現場からは「圧倒的に不足している」と切実な声が上がり続けています。

 

厚生労働省は4月24日、個人防護具の医療機関への配布状況を発表しました。

 

 

個人防護具の医療機関への配布はどれくらい?

厚労省によると、3月から国が確保した個人防護具を都道府県を通じて医療機関に優先的に配布しているといいます。

 

4月24日の発表時点で、これまでに配布した数と今後の配布予定は次のとおりです。
 

都道府県から医療機関への個人防護具の配布/サージカルマスク:配布済みが約5800万枚、4月中に配布予定が約1560万枚、N95・KN95マスク:配布済みが約10万枚、4月中に配布予定が約156万枚、アイソレーションガウン:配布済みが約11万枚、4月中に配信予定が約135万枚、フェイスシールド:配布済みが約11万枚、4月中に配布予定が約192万枚

厚生労働省「医療機関に対する政府確保分のマスク等の医療用物資の配布状況及び今後の配布予定」を基に看護roo!編集部で作成

 

サージカルマスクは47都道府県を対象に合計で約5800万枚を配布していますが、そのほかの個人防護具は最初の緊急事態宣言が出された7都府県の東京以外を中心に約10万~11万枚の配布にとどまっています。

 

国は国内でマスクなどの生産設備を導入する企業に補助金を出すなど、増産体制の整備を急いでいますが、厚労省は「需要に供給が追いつかず、必要量の確保が困難な医療機関等がある」としています。
 

 

医療機関へ国から直接「緊急配布」

そこで、これまでの都道府県を通じた配布に加え、緊急時に医療機関へ国から直接配布する仕組みを新たに設けるとしました。

 

医療機関への個人防護具の緊急配布/医療機関から在庫が1週間切ったら緊急配布の要請、国(厚労省)が医療機関へ直接配布

厚生労働省「医療機関に対する医療用物資の緊急配布等の仕組み」を基に看護roo!編集部で作成

 

対象となるのは、病院やPCR検査を行う診療所の約8000施設

 

厚労省と内閣官房IT戦略室とで行うWEB調査を通じ、個人防護具の「在庫量」「想定消費量」「購入予定量」などの情報を共有し、個人防護具の在庫が1週間を切った医療機関からの要請があれば、国からその医療機関に直接配布するとしています。

 

緊急配布されるのは、

 

サージカルマスク

N95マスク

アイソレーションガウン

フェイスシールド

 

で、サージカルマスクとN95マスクは4月中に、アイソレーションガウンとフェイスシールドは5月下旬をめどに対応を開始する予定です。

 

 

個人防護具の不足はすでに深刻…

医療機関の個人防護具の不足はすでに深刻な状況です。

 

「サージカルマスクの使用制限がある」

「N95マスクを再利用している」

「ガウンやフェイスシールドが足りず、代替品を使っている」

 

など、現場からは切実な声が上がっています。

 

一刻も早く、医療者のもとへ個人防護具を安定的に供給する必要があります。

 

看護roo!編集部 坂本朝子(@st_kangoroo

 

 

 

(参考)

医療用物資の配布状況と医療機関の緊急時への対応について(厚生労働省)
医療機関に対する医療用物資の緊急配布等の仕組み(厚生労働省)
医療機関に対する政府確保分のマスク等の医療用物資の配布状況及び今後の配布予定(厚生労働省)

 

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