看護師が「これが欲しい」と切実に願う“力”とは?|看護師の本音アンケート

ドラマやアニメをみていると「私にもこんな力があったらな~」と、ふと思うことがある。

では、「看護師として働くうえで切実に欲しい!」と願う力はどのようなものだろうか?

 

看護roo!の「これが欲しい!」と切実に思う“力”は?というアンケートから、看護師が本当に欲しいと思う“力”を5位から順に見ていこう。

【ライター:白石弓夏(看護師)】

「これが欲しい」と切実に思う“力”は?

看護師が「これが欲しい!」と切実に思う“力”。アンケート結果1位は「アセスメント力」2位「コミュニケーション力」。5位までを紹介するイラスト。

 

 

5位 体力

看護師が切実に「欲しい」と思う“力”。5位は体力。

 

看護師の仕事は、基本的に1日中立ちっぱなし。

 

病室とナースステーション、検査室を何往復もしながら、オムツ交換やポジショニング、移動介助、排泄介助、入浴介助等を行う。

 

これを、夜勤でも同様に行うわけだから、実は高校生の運動部並みには、活動量があるのではないかと私は思う。

 

これだけ重労働であれば、腰痛や肩こり、脚の浮腫みに悩む看護師も多いだろう。

 

切実に「体力が欲しい!」と願う気持ちにもなる。

 

また、風邪などで欠勤が出ると、その穴を他のスタッフがカバーしなければならない。

穴を空けるのが嫌だから「体力が欲しい」と思うし、穴を埋めるためにも体力は必要だ。

 

私は、体力づくりとダイエットのために、週2回ジムに通っているが、ジムのスタッフから「医療従事者で登録している方、多いですよ」と言われる。

みんな、考えることは同じようだ。

 

ただ、体力づくりを継続できるかは別問題…。

だから切実に「体力がほしい」と願うのだろう。

 

 

4位 コミュニケーション力(対患者)

看護師が切実に「欲しい」と思う“力”。患者さんへのコミュニケーション力。

 

  • コミニケーション力不足です。相手の表情を、伺いながら話しますが、イライラしてるのがわかります。(ゆずさん)

 

看護師なら誰しも痛感していると思うが、患者さんは実に個性豊かである。

元々の性格に加え、加療中・療養中という不安やストレスで、さらに個性が際立つのではないかと思う。

 

おしゃべりな患者さん、無愛想な患者さん、細かい要求が多い患者さん…。

「この人のベッドサイドには行きたくない…」と思ってしまうこともある。

 

そんな中、患者さんとのコミュニケーションがとても上手な看護師もいる。

 

以前勤めていた病院で、何か気に入らないことがあるとすぐに「医者を出せ!院長を呼んで来い!」と訴える患者さんがいた。

 

ほとんどの看護師がお手上げの中、あるベテラン看護師は1人で部屋に入っていき、「まあまあ…」と相手の懐にスッと入り込み、話を丸くおさめていた。

 

相手を落ち着かせる話術だけではなく、雰囲気も含めて仏のような人だった。

 

きっと、いくつもの苦難を乗り越えて培われたものなのだろうが、「その力をちょっとでいいからわけてください!」と思ったものだった。

 

 

3位 精神力

看護師が切実に欲しい「力」。第3位は「精神力」

 

  • すぐメンタルえぐられる。(ちゅむさん)
  • 感情コントロール力…精神力かな?(にゃんこさん)

 

医療の現場は、人の生死と隣合わせ。

ちょっとしたことでも、大きなミスに発展する可能性がある。

常に気を張っているため、看護師は精神的にもタフでないとやっていけないと思う。

 

また、つらい治療を行う患者さんや終末期の患者さんの心情に寄り添いつつも、感情に振り回されずにケアを行わなければならない。

 

それに加え、自分の不甲斐なさ、知識の足りなさに心が折れそうになることもある。

 

確かに、強靭な精神力があれば、そこまで落ち込むことも、感情的になることもないのかもしれない。

 

自分の限界を知り、ストレスをうまく発散し、コントロールすることこそ、重要なのではないだろうか。

 

「自分は精神的に弱い…」と落ち込まず、「弱いんだから、しっかり発散したり気分転換しよう!」と発想を転換していけば十分だと思う。

 

 

2位 コミュニケーション力(対同僚)

看護師が切実に「ほしい力」第2位は、同僚に対するコミュニケーション力。

 

  • 上司にも同僚にも気の利いた事が言えない。上手く立ち振舞いをしている人を見ると自己嫌悪になる。真似したいとは思わないし、お世辞は大嫌い。(みいちゃんさん)
  • 要領が悪いため、要領よく立ち回りたいと、いつも思う(北国のナスさん)

 

「看護師の職場で大変なのは人間関係!」という人の割合は多い(参考記事「看護師のストレス原因、1位は人間関係」)。

 

仕事にやりがいを感じていても、人間関係が原因で辞めていく人は少なくない。

 

どんな職場にも、怖い人や、性格が合わない人はいるだろう。

でも、その中でも仕事をやり遂げ、波風立てるずに平和に過ごしている看護師がいる。

 

きっと、自分のことを客観的に理解して、相手に気を配ることができる人。

そして、他人と理解し合おうとできる人なんだろう。

 

もしくは、他人との適切な距離を図れる看護師なのかもしれない。

 

 

1位 アセスメント力

看護師が切実に欲しい“力”。第1位は「アセスメント力」。

 

  • どう対応したらいいのか迷う時があるので。(みずきさん)
  • 応用がきくので。(Kさん)

アセスメント力を高める」ーーこれは、看護師にとって永遠の課題だろう。

 

日々、「情報収集→アセスメント→判断→ケア」を繰り返す。

でも、どう対応したらいいのかわからないこともある。


ただ知識を詰め込めばいいというわけではなく、知識を基に正常と異常の違いがわかっても「で?だからどうするの?」と先輩看護師に怒られてしまう場合も。

 

アセスメントをいつでも的確に行うことができれば、患者に合わせた看護を実践できるのになぁ…。

 

アセスメントによる看護が、患者さんにとって良い結果となった瞬間は、「看護師やっててよかった」と思う場面の一つだと思う。

 

***

以上のように、看護師にはさまざまな力が必要だが、アンケートには「全部欲しい」という意見もあった。

私も激しく同感。

 

でも、もし「私はすべての“力”を持っているわ」となったら、向上心がなくなり、つまらないかもしれない。

「力がないな」と思うときには、努力や工夫をすることで看護の楽しみを見つけたり、ストレス発散をして乗り切ってみてほしい。

【イラスト:オゼキイサム(HP)】

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