剖検とは・・・
剖検(ぼうけん、pathological anatomy)とは、病死した患者の遺体を解剖して調べることである。医療行為の一つで、病理解剖とも言う。医師の依頼に基づき、遺族の承諾を得た上で行われる。
生前の診断は正しかったのか、どのくらい病気が進行していたのか、適切な治療がなされていたのか、治療の効果はどれくらいあったのか、死因は何か、といったことを判断するために行われる。
剖検は法医解剖や検体といった系統解剖とは区別され、遺体は外から分かりにくいように切開される。解剖後、遺体は清拭されて遺族の元に戻される。
病理解剖の肉眼所見は、解剖を行った病理医から医師へと報告され、遺族に説明される。医師は、病気の進行に伴った治療やその効果、死因に対する臨床の考え(体質や生活習慣にかかわる病気なのか、遺伝疾患なのかどうか、など)を遺族に報告する。
なお、顕微鏡所見を含めた最終診断には少し時間がかかる。