ヒヤリハットとは・・・
ヒヤリハット(ひやりはっと)とは、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の発見を指す。文字どおり、突発的な事象やミスに「ヒヤリ」としたり、「ハッ」としたりするものである。
重大な事故が発生した際には、その前に多くのヒヤリハットが潜んでいる可能性があり、ヒヤリハットの事例を集めることで重大な事故を予防することができる。そこで、医療施設のなかには、各個人が経験したヒヤリハットの情報を共有し、蓄積することによって、医療事故の防止に役立てているところもある。ヒヤリハット事例を「インシデントレポート」のような形で電子カルテ上の専用ソフトウェアに入力するなどの対応が義務付けられている施設も多い。
典型的なヒヤリハットの例
■間違った内服薬を患者に渡したが、患者がいつもの薬と違うことに気づき、実際には内服しなかった。
■患者は間違った薬を渡されたため渡された内服薬をそのまま内服してしまったが、実際にはそれによって健康被害を起こさなかった。患者からのクレームもなかった。