学習障害とは・・・
学習障害(がくしゅうしょうがい/LD)とは、文部科学省の定義によると全般的な知的障害はないものの、話す、聞く、書く、読む、計算する、または推論するといった能力のうち、特定の能力の習得と使用が著しく困難な状態を指す。アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5では限局性学習症とも呼ばれている。
原因
脳の何らかの機能障害と推定されている。CT、MRI 、脳波等の検査では通常異常を認めない。
種類
学習障害は主に以下の3種類に分類される。
読字障害(ディスクレシア)
読むことが困難な学習障害を読字障害という。書かれている文字や文章の意味を読みながら理解していくのが苦手で、音読をするとたどたどしい感じになる。
書字表出障害(ディスグラフィア)
書くことが困難な学習障害を書字表出障害という。文章や話している言葉を理解することはできるが、文字を書き写すことが苦手である。
算数障害(ディスカリキュリア)
数字や記号の扱いや、原因から結果を予測することが困難である障害を算数障害という。1、2、3など基数字を数えたり、+や×など記号で計算したりすることが苦手であり、さらに数字の概念、規則性、図形などを理解するのが困難である。
治療
現時点では、学習障害に有効な薬物療法はない。社会的な自立をめざしてスキルを習得したり、環境を整えたりする療育が中心となる。