シルマー試験とは・・・
シルマー試験(しるまーしけん、Schirmer test)とは、涙の分泌量を調べる検査である。シルマー法、シルマーテストともいう。
目的
涙の分泌量を測定し、涙液分泌機能の適正を調べる。ドライアイ、結膜弛緩症、シェーグレン症候群などの診断に用いる。
方法
両眼の目尻に、専用の試験紙(1mm幅の目盛りの付いた、5×35mmの短冊状の濾紙)を下眼瞼の耳側3分の1のところ(眼瞼結膜と球結膜の間)にはさむ。その後5分間放置し、涙で試験紙が湿った長さから涙の分泌量を測定する。
湿った長さが10mm以上の場合は涙液分泌機能が正常、5mm以下の場合は涙液分泌量が低下していると診断できる。シェーグレン症候群でも、診断基準の中にシルマー試験で5mm以下というものが含まれている(2019年9月現在)。
シルマー試験にはⅠ法、Ⅰ法変法、Ⅱ法があり、それぞれ検査方法が異なる。
(1)Ⅰ法
自然に分泌される涙の量と、眼に刺激を与えたときに分泌される涙の量を合わせた、すなわち全分泌量を測定する方法である。試験紙の湿った長さが10mm以上を正常とし、5mm以下は異常であると診断する。
(2)Ⅰ法変法
ベノキシール点眼という麻酔薬を使用することで眼の刺激による涙の分泌を抑制し、その状態で涙の分泌量を測定する方法である。自然に分泌される涙の量を見る。試験紙の湿った長さが10mm以上を正常とし、5mm以下は異常であると診断する。
(3)Ⅱ法
鼻腔粘膜を綿棒で刺激することで、刺激によって分泌される涙の量を測定する方法である。試験紙の湿った長さが10mm以下を異常として考える。