最終更新日 2018/05/28

TNM分類

TNM分類とは・・・

TNM分類(てぃーえぬえむぶんるい、TNM classification)とは、がんの病期分類の一つである。

 

がんの治療方針決定のためには、病理組織の診断や病期分類が重要であり、そのためにさまざまな病期分類法がある。基本的には国際対がん連合(UICC)によって定められたTNM分類(UICC TNM分類)を指すが、日本の学会などで決められているがん取扱い規約でも、TNMの記号を用いた病期分類を使うことがあり、UICCの分類とは異なることもあるので混同しないよう注意が必要である。

 

UICC TNM分類は国際的に用いられている分類であり、T、N、Mはそれぞれ以下の内容を評価している。

・T:原発腫瘍の大きさや広がり

・N:所属リンパ節転移の有無と広がり

・M:遠隔転移の有無

 

全ての部位で組織学的に分類を確定する必要があり、臨床分類は治療前に得られた情報に基づきcTNM(臨床的TNM)として表記する一方、病理学的分類ではpTNM(病理学的TNM)として表記し、両者を区別する。T、N、Mの分類が決定されると、それに基づいて病期(ステージ)に分ける。なお、TNM分類は適宜改訂されており、版が違うと異なる分類になってしまう可能性があるため、注意が必要である。

 

原則として「T」ではT0で原発腫瘍なしを表し、原発腫瘍が大きくなるごと、または浸潤度が高くなるごとにT1からT4に分類される。「N」ではN0でリンパ節転移なしを表し、より広がりが大きくなるごとにN1からN3に分類される。「M」では遠隔転移があるかないかでM0かM1に分類される。評価不能な場合はXを用いる。具体的には、「T3N2M0」のように表記し、それに基づいてステージI~IVに分類されることが多い。また、それぞれに亜分類(さらに詳細な分類)があり、TNM分類ではaやbなどの小文字、病期(ステージ)ではAやBなどの大文字で表される(「T1a」や「ⅠA期」など)。

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