柔道整復師とは・・・
柔道整復師(じゅうどうせいふくし)とは、外科的手術によらずに、整復・固定などの治療を行う国家資格取得者のことである。「ほねつぎ」「整骨師」として広く知られる。
柔道整復師は、骨や関節、靭帯の損傷に対して、非観血的療法と呼ばれる独特の手技で整復する。打撲やねんざ、挫傷などの急性症状の場合は、医師の同意がなくとも保険請求が可能である。ただし、慢性的な肩こりや内臓疾患による腰痛や体の痛みの場合は、保険適用外になる。
柔道整復にかかわる法律である柔道整復師法が1989年に改正されるまでは、各都道府県単位で資格試験が行われていた。1993年からは現行と同じく国家試験になり、免許は厚生労働大臣が与えることになっている。臨床研修を行ったうえで接骨院や整骨院を開業することもできる。
勤務先
病院やクリニックで勤務する柔道整復師もいるが、自分自身で整骨院や整体院を開業する柔道整復師も少なくない。また、スポーツ選手のトレーナーとして働くケースや介護施設等で機能訓練指導員として勤務するケースも増えている。
資格取得方法
文部科学大臣が指定した学校で解剖学や生理学などを3年以上学ぶか、厚生労働大臣の指定した柔道整復師の養成機関で3年以上学ぶことで、柔道整復師国家試験の受験資格を得られる。
受験資格取得後、柔道整復師の国家試験に合格することで資格を取得する。
柔道整復師に関する近年の傾向
柔道整復師養成施設の増加
スポーツを安全に楽しむ人が増えてきたため、スポーツトレーナーへのニーズが増えてきている。スポーツトレーナーを行う柔道整復師への需要の増加から、柔道整復師養成施設も多く設立されるようになってきた。
2010年には柔道整復師養成施設は100校を超え、年間6千人以上が柔道整復師として資格を取得すると見込まれている。特に、都市圏を中心に柔道整復師のニーズは増えており、柔道整復師が勤務する施設所は1万を超えている。
海外で活躍する柔道整復師の増加
その他にも人間が持つ自然治癒力を活用した治療法として、海外からも柔道整復術に対する関心が増えている。そのため、スポーツトレーナーや整体のスペシャリストとして海外で活躍する柔道整復師も増えてきている。