最終更新日 2018/03/13

シックハウス症候群

シックハウス症候群とは・・・

シックハウス症候群(しっくはうすしょうこうぐん、sick building syndrome)とは、壁紙や接着剤、合板、塗料などあらゆる建築材料から発生する化学物質やダニやカビなどの微生物、またはストーブから発生した一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物、またはタバコ煙などに起因した室内空気汚染によるさまざまな健康障害の総称である。欧米ではシックビル症候群(sick building syndrome)といい、シックハウス症候群は和製造語である。

 

その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛めまい湿疹、倦怠感など人によってさまざまである。また、人に与える影響も個人差が大きく、同じ環境下にいてもまったく影響を受けない人もいれば、敏感に反応してしまう人もいる。

 

伝統的な日本住宅は、高温多湿な日本の気候に適した木造建築、土や紙、畳などの資材が主に使用されていた。しかし、近年、住宅の気密性や断熱性、不燃性の向上が求められるようになり、住宅の通気性が低下して換気が不十分になり、また住宅の建築材料に化学物質を含むものが用いられるようになった。こうした住宅事情の変化により、シックハウス症候群は1990年代ごろより室内の大気汚染として問題視されるようになってきた。

 

化学物質対策としては、安全性を考慮した建築材料を使用すること、原因物質を減らすために換気を行うことが望ましい。日常生活の改善としては、カビやダニなどの微生物の発生防止や小まめな清掃による除去、乾燥や殺菌効果のある日照の利用も重要である。また、殺虫剤や芳香剤も化学物質の発生源となりシックハウス症候群の原因となるため注意が必要である。

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