逆耐性現象とは・・・
逆耐性現象(ぎゃくたいせいげんしょう、reverse tolerance)とは、覚せい剤などの薬物を使用することで見られる症状である。フラッシュバック現象、自然再燃現象、感受性増感現象ともいう。主に薬物依存症の患者に発症する。
覚せい剤などの薬物を使用すると、幻覚や妄想などの症状が現れるが、使用者の体質や使用量によっては脳に薬物に対する過敏性が強く残る。本来薬物は摂取すればするほど、身体や脳が敏感に反応するようになる。しかし、逆耐性現象の場合、薬物の使用量を少なくしたり、使用を中止したりしても、大量に摂取した際に見られる幻覚などの症状が一時的に現れる。薬物だけでなく、心的なストレスや飲酒などが原因で突然に症状が現れることがある1)。
また、薬物の使用を中止して数カ月後から数年後に、幻覚や妄想状態の症状が一時的に見られることがある(フラッシュバック)。
治療
薬物依存症の治療の中で徐々に回復するが、何年もの時間が経過しても完治するものではない。薬物を使用しなくても、心的なストレスや飲酒が原因で症状が現れてしまうことがあるため、逆耐性現象の発症リスクは生涯続く。
引用参考文献
1)“薬物データベース 覚せい剤について”公益財団法人 麻薬・覚せい剤乱用防止センター.(2018年11月閲覧).