症例報告書(CRF)とは・・・
症例報告書(しょうれいほうこくしょ)とは、臨床試験を行った際の患者の検査データや副作用などの情報をとりまとめた報告書のことである。CRF(Case Report Form)と呼ぶのが一般的。
紙媒体に印刷されたもの、CD-ROMやオンライン上で作成・保存されたものなど様々な様式がある。ケースカード、調査票と呼ばれることもある。
医療の電子化に伴って、オンラインで利用される症例報告書も増えつつある。オンラインで利用されるための電子化されたCRFは、特に「eCRF」と呼ばれる。
症例報告書の作成
・症例報告書を主に作成するのは一般的には臨床研究コーディネーター(CRC)である。CRCがカルテなどから必要データを集めて作成し、責任医師の確認を取った上で、治験依頼者に提出する。CRCが常駐しない病院では、医師が作成を行うケースもある。必須の資格はないが、一般的には看護師や薬剤師資格を持つ者が従事するケースが多い。
・CRCと似た言葉の職種でCRA(臨床開発モニター)があるが、CRAは医薬品・医療機器開発を行う企業の依頼を受けて治験が実施される医療機関を訪問し、治験のモニタリングなどを行う職種のことである。
症例報告書に記載される主な内容
患者の基本属性、病歴、家族の病歴、薬物治療歴、治験全過程における各種検査データ、副作用、担当医師の所見、中止・脱落、総合評価など