専門看護師になったら|給料や仕事内容はどう変わる?専門看護師になるメリット
専門看護師になったら仕事内容や働き方、給料などの待遇はどう変わるのでしょうか?
目次
専門看護師になったら給料・待遇は?
専門看護師の資格を取得しても、それだけで給料がアップすることは必ずしも多くありません。ただし、専門性の高い看護師として昇進・昇格・給料アップにつながりやすいというメリットがあります。
専門看護師の資格手当は1万1000円~1万2000円ほど
日本看護協会の調査によると、「専門看護師として資格手当の支給がある」という専門看護師は全体の3~4割。その手当額は月平均で1万1000円~1万2000円ほどとなっています。
このほか、毎月の手当ではなく「賃金表で昇給する」というケースが1~2割ほどとなっています。
専門看護師になっても「特別な手当や昇給はない」という状況も珍しくありません。
出典:2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査(日本看護協会)、2022年病院看護・助産実態調査(日本看護協会)
看護のエキスパートとして昇進しやすい
一方で、専門看護師は全体の調整・マネジメントなどの能力が高く、看護のエキスパートとして総合的に評価されることで、昇進・昇格のチャンスが増えます。
結果として給料アップにもつながるでしょう。
管理職になれば、基本給アップのほか管理職手当が付いて大幅な年収アップになります。
専門看護師の仕事内容・働き方は?
専門看護師として働く場所は、やはり「病院」がメインです。専門性を生かして幅広い業務に当たります。
専門性を生かした業務がメイン
現在、専門看護師の約8割は病院に勤務しています。特に、400~500床規模の病院で活躍する方が多いようです。
病院では、専門看護師は主に「病棟」「看護部(管理部門)」「外来」に所属しています。
メインの部署に軸足を置きながら、複数のフィールドにまたがって専門看護師としての実践、調整、教育などの役割を果たします。
また、「在宅看護」「がん看護」の専門看護師は、訪問看護ステーションや病院の在宅部門で活躍する方も多くなっています。
専門看護師になったら「夜勤なし」も
専門看護師は、現場で高度なケアを実践するだけでなく、さまざまな立場の医療者・患者さん・ご家族をつなぐ「調整役」「コーディネーター」としての活躍が期待されています。
その役割を十分に果たすには、やはり日中の活動がメインとなることが多く、夜勤のない働き方になるケースもあるようです。
多職種、多施設の人脈が広がる
専門看護師の重要な役割である「調整」。
複数部署の医師や看護師、リハビリスタッフなど院内の調整のほか、他の医療機関、地域の介護・福祉関係者などとも連携する機会が多くなります。
患者さんやご家族にとって最善のケアをコーディネートする中で、院内外に人脈が広がっていくのも、専門看護師としてやりがいを感じられることのひとつです。
また、専門分野の看護ケアに関する研修会・セミナーの講師として呼ばれる機会も多くあります。地域全体の看護研修などでは、看護師のヨコのつながりを築けるでしょう。
専門看護師になるメリット
最後に「専門看護師になるメリット」について、特に働き方や仕事内容、待遇の面からまとめます。
もちろん、専門看護師として働くメリットはこれだけでなく、
「患者さん・ご家族に、より質の高い看護ケアを提供できる」
「教育や研究を通して看護全体のレベルアップに貢献できる」
という本質的な魅力があるのは言うまでもありません。
専門看護師はハードルの高い資格ではありますが、看護師としてのキャリアアップを目指すなら、きっと大きなやりがいを実感できるでしょう。
[記事更新日:2023年9月21日、記事初出:2021年3月25日]
(看護roo!編集部)
(参考)
専門看護師(日本看護協会)
高度実践看護師教育課程について(日本看護系大学協議会)
2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査(日本看護協会)
2022年病院看護・助産実態調査(日本看護協会)
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