簡易血糖測定の実施方法 | 採血【4】
【監修】
筑波大学附属病院 看護部
小山記念病院 看護部
簡易血糖測定の実施手順
【1】患者さんの氏名を確認する
【2】検査の目的や採血の方法を説明し、同意を得る。同時に低血糖症状など自覚症状の有無も確認する
【3】検査実施前に、患者さんに石鹸で手洗いをしてもらう
【4】看護師は、手指衛生を行い手袋を着用する
【5】血糖測定器の電源を入れ、動作確認をしたあと、測定用チップのシールをはがし、血糖測定器のセンサー挿入口へ奥まで挿入する
【6】新しい針を穿刺器具の先端に装着する
【7】患者さんにアルコールの過敏症やアレルギーの有無を確認したあと、穿刺部位を消毒する
【8】穿刺部位を選択し、患者さんにその部位をマッサージしてもらう
■ポイント:穿刺部位の選びかた■
穿刺部位は手の指先や耳たぶなど、検査のたびに毎回位置を変えてもらうようにする
■根拠■
同じところに繰り返し穿刺すると、皮膚が硬くなり、採血しにくくなるため
■ポイント:穿刺部位の圧迫■
指を穿刺部位にする場合は、軽く指を圧迫しておくと血液が出やすくなる
【9】患者さんに同意を得たあと、穿刺部位に器具を当て、ボタンを押す
【10】穿刺したあと、軽く指先で押して血液を出す。血液の量は、直径2mmの球になる程度
■ポイント:血液の量を直径2mm程度にする理由■
無理に押すとリンパ液などが混入し、血糖値が低く出てしまう恐れあり。あくまで軽く押す程度にとどめることが重要
【11】血糖測定用電極の先端部を血液に触れさせる。数値を読み取り、患者さんにその数値を伝えるようにする
【12】穿刺部をアルコール綿などで圧迫止血する
■ポイント:耳たぶに穿刺するときの注意点■
耳たぶは薄いので、裏側を指で支えないようにする
■根拠■
針が深く入ると耳たぶを貫通し、看護師の指に刺さる危険性があるため
【13】穿刺針を下に向け、廃棄する。一度使った針はキャップせずにそのまま捨てる
■ポイント:リキャップをせずに廃棄する理由■
リキャップすると未使用品との区別がつきにくくなり、また自分の指をさしてしまう可能性があるため
【14】測定用チップをはずし、挿入口をアルコール綿で清拭する
【15】最後に手袋をはずし、衛生学的手洗いをして終了