手浴の準備・実施方法
【監修】
札幌保健医療大学保健医療学部看護学科
教授 小島 悦子
北海道科学大学保健医療学部看護学科
准教授 久賀 久美子
「手浴」の必要物品
(1)洗面器
(2)お湯入りバケツ
(3)水入りピッチャー
(4)小ピッチャー
(5)石けん
(6)タオル(手拭き用)
(7)防水シーツ
(8)固定用枕
(9)汚水用バケツ
(10)新聞紙
「手浴」の実施手順
(1)患者さんに手浴の目的・方法・時間を説明し、了解を得る
(2)ベッドの頭側を高くした状態で、腕を掛物から出し、固定枕を使用しながら安楽な姿勢に整える
(3)防水シーツを敷き、手をバスタオルで覆う
(4)39~41℃の湯を準備し、患者さんに湯温を確認してもらう
患者さんに知覚鈍麻(どんま)や麻痺がある場合は、健側(けんそく)で湯温を確認してもらう
(5)洗面器のふちに手首が当たらないよう、手をお湯に入れる
(6)ガーゼをお湯に浸し、手の甲を覆い、その間にガーゼに石けんをつけて泡立てる
■ポイント■
お湯に浸しておくと汚れが落ちやすくなる
(7)泡立てた石けんがついたガーゼで、手掌や指間を洗う。手は下から支える
(8)ピッチャーに湯を準備し、湯温を確認してもらったら、かけ湯をして石けん分をしっかり洗い流す
お湯の熱さを確認し、広範囲にお湯をかけて、しっかり洗い流す
(9)手をタオルで包み、洗面器をはずす
(10)タオルで念入りに水分を拭き取る。指間もしっかり拭く
(11)タオルと防水シーツをはずし、寝衣や寝具、体位を整える
■ポイント■
必要に応じて、爪切りや保湿クリームをつけるなどのケアをおこなう