洗髪の実施方法(ケリーパッド) | 洗髪【2】
【監修】
札幌保健医療大学保健医療学部看護学科
教授 小島 悦子
北海道科学大学保健医療学部看護学科
准教授 久賀 久美子
「洗髪(ケリーパッド)」の実施
(1)ブラッシングで髪のもつれをほぐし、汚れを落としながら頭皮の観察をおこなう
(2)耳の中に水が入らないように耳栓をする
(3)目に水やシャンプーが入らないようにガーゼを当てる
⇒患者さんが希望しない場合は、目を閉じてもらう
(4)40℃±1度を目安に、患者さんの好みに応じて湯温を調整する
(5)患者さんに湯温を確認し、湯が顔や耳、背部に流れないように手を添えながら、頭皮と頭髪を湯で濡らす
(6)シャンプーを手掌に取り、両手に広げてから、頭皮と頭髪全体につける。振動が少なくなるように一方の手で頭部を支え、もう一方の手の指腹で適度にマッサージするように頭皮全体を洗う。洗う強さや掻痒感を確認しながら洗う
■ポイント■
生え際は、皮脂の分泌が多いので、念入りに洗う
(7)シャンプーが終わったら、泡を手で取り、手を洗い流しておく。泡を取り除くことで、洗い流しの湯量を少なくすることができる
(8)髪の生え際に手を沿えながら、湯をかけて洗い流す。排水路の反対側から洗うことで、洗い流した方の頭皮や頭髪に汚水がつかない
⇒シャンプーをすすいだあとは、希望に応じてコンディショナーかリンスを使用し、洗い流す
(10)ガーゼ・耳栓をとる
(11)ケープを外してまとめ、患者さんの首を支えて、ケープとケリーパッドを同時にはずす
(12)タオルで頭全体をくるむようにしながら、頭皮・頭髪の水分を丁寧に拭き取る
(13)敷いていたバスタオルを引き出し、さらに水分をしっかり拭き取る
(14)ドライヤーで頭髪を乾かし、髪型を整える。熱傷を防ぐため、ドライヤーは10cm以上離して使用する
(15)ドライヤーで完全に乾かしたら、抜け毛が散らばらないようにバスタオルと防水シーツを丸めるようにしてはずす
(16)最後にひざに挿入していた枕を取りはずし、患者さんの体位と寝衣・寝具を整える