薬剤アレルギー発症時の対応 | 薬剤管理【6】
【監修】
山本君子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 教授)
【執筆】
加治美幸 (杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 講師)
「薬剤アレルギー発症時」の注意点
薬剤の投与にあたっては、事前に薬剤投与歴およびアレルギー歴の問診を十分に行う
「薬剤アレルギー発症時」の観察ポイント
投与後に全身に現れるアレルギー反応としては、しびれ感や熱感、頭痛やめまいなど、投与した薬によって、多くの反応がある。投薬前に、どのようなアレルギー反応が生じる可能性があるか、添付文章を見て確認しておくことが必要
■アレルギー反応例
- しびれ感
- 熱感
- 頭痛
- 眩暈
- 耳鳴り
- 不安
- 頻脈
- 血圧低下
- 不快感
- 患者さんの状態
- 口内咽喉部異常感
- 口渇
- 咳嗽
- 喘鳴
- 腹部蠕動
- 発汗
- 悪寒
「薬剤アレルギー発症時」の対応ポイント
●患者さんに、異常を感じたらすぐにナースコールをするよう伝える
●異常があった場合、速やかに薬剤の投与を中止する
●ショックおよびアナフィラキシー様症状が発現した場合、バイタルサイン・症状・程度をチェックし、症状に応じて対処する
●中等症~重症の症状が発現した場合、出来る限りの対応をし、速やかに対応可能な施設に移送する
【出演】
市川砂織(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
田地奏恵(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
森下純子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 非常勤講師)
【引用・参考文献】
(1)五味田裕(監修):与薬後の観察/薬の保管『臨床場面でわかる!くすりの知識,南江堂,東京,2013:154-208.
(2)近藤一郎 他(執筆):看護技術がみえる vol.2 臨床看護技術,メディックメディア,東京,2013:68.
(3)吉岡充弘(執筆):系統看護学講座 専門基礎分野 薬理学 疾病のなりたちと回復の促進③,医学書院,2013:46-50.
(4)日本化学療法学会:抗菌薬投与に関連するアナフィラキシー対策のガイドライン(2004年版)(2016/01/25アクセス)