抗がん剤の管理・取り扱い | 薬剤管理【4】
【監修】
山本君子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 教授)
【執筆】
市川砂織(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
「抗がん剤の管理・取り扱い」の目的
看護師が抗がん剤に曝露するのを予防しながら、抗がん剤投与管理を行うことが重要
「抗がん剤の管理・取り扱い」の必要物品
- 滅菌ガウン
- サージカルマスク
- 手袋
- 滅菌キャップ
- 抗がん剤用プラスティックケース
- 針捨容器
- 消毒用ガーゼ
- ケモセーフ®
- 指示書
- 生理食塩水
- 抗がん剤用プラスティックケース
「抗がん剤の管理・取り扱い」の実施手順
(1)個人用防護服を着用する
(2)被ばくの可能性があるため、必ず装着する
(3)6Rの確認後、輸液ルート抗がん剤以外で満たす
(4)輸血セットを患者さんの静脈留置針に接続する
(5)生理食塩水を滴下し、血管外露出がないかを確認する
(6)バックプライミング法でプライミングを行う
バッグプライミング法……チューブの先を下に向けず、ルート内を薬剤で満たす方法
(7)抗がん剤のボトルに空ルートを刺す
(8)生理食塩水の側管に抗がん剤を接続する
(9)三方活栓の向きを、抗がん剤と生理食塩水が流れるように変える
(10)抗がん剤ボトルをメインルートより低くし、ゆっくりプライミングする
(11)バックプライミングが終了後、指示速度で滴下する
【出演】
市川砂織(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
田地奏恵(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 助教)
森下純子(杏林大学保健学部看護学科看護学専攻 非常勤講師)
【引用・参考文献】
(1)日本がん看護学会,日本臨床腫瘍学会,日本臨床薬学会編:がん薬物療法における暴露対策合同ガイドライン.金原出版,東京,2015. (2)江並亜希子,山本美恵:サブ特集 抗がん剤の取り扱いにはなぜ注意が必要なのか.消化器外科nursing;2014,19(7):66-84.