心拍の聴診 | 新生児の観察【3】
【監修】
筑波大学附属病院 看護部
小山記念病院 看護部
新生児の心拍の聴診方法
●心拍の聴診には、チェストピースのベル型を使用する
●実施前に聴診器を手で握り、温めておく
●心拍の聴診は、児が平常時に実施する
●測定時間は1分間
●聴診器を第五肋間胸骨左縁にあて、聴診をおこなう
観察項目
- 心拍数(1分間)
- Ⅰ音(収縮期)とⅡ音(拡張期)の聞き分け
- 心音のリズム
- 心雑音
※健康な新生児でも、一過性の無害性収縮期心雑音が聴取されることがある
心雑音の強さの表現(Levine-Freemanの分類)
心雑音の強さの表現ですが、6段階で考え、報告する場合もこの基準を使用する
■心雑音の強さの表現(Levine-Freemanの分類)■
- Ⅰ度 注意深く聴取することで聴こえる最も微弱な雑音
- Ⅱ度 微弱だが聴診器を当てると聴こえる程度
- Ⅲ度 Ⅱ度とⅤ度の中間で弱めの雑音
- Ⅳ度 Ⅱ度とⅤ度の中間で強めの雑音
- Ⅴ度 大きな雑音ではあるが聴診器を胸壁から離すと聴こえない程度
- Ⅵ度 聴診器を胸壁から離しても十分聴こえる程度
継続観察と医師への報告
以下のような場合は継続観察と医師への報告をおこなう
●心雑音(先天性心疾患による場合)が聴こえる場合
●多呼吸がみられる場合
●チアノーゼが見られる場合