気道確保の実施 | 一次救命処置(BLS)【3】
【BLSも全部解説!】看護roo!オンラインセミナー
【監修】
日本医療大学保健医療学部看護学科
准教授 小島 悦子
気道確保の実施目的
意識がない傷病者の気道閉塞を予防する
「傷病者の発見~気道確保実施前」の方法
(1)意識がないようにみえる人を発見したら、体位を変えずに声をかけ、呼吸状態を確認する
(2)呼吸はしているが反応がない場合、頚椎を保護しながら仰臥位にする
気道確保の方法
【1】頭頸部の損傷が疑われない場合⇒「頭部後屈あご先挙上法」を実施
【2】頭頸部の損傷が疑われる場合⇒「下顎拳上法」を実施
【1】「頭部後屈あご先挙上法」の実施
※頭頸部の損傷が疑われない場合に実施
(1)あご先の骨に手指を当て、前額部にもう一方の手を当てる
(2)あご先を持ち上げると同時に、前額部に当てた手に力を入れて、頭をグッと後屈させる
■ポイント■
あご先を持ち上げると、舌が前方に移動するため、気道が開通する
■ポイント■
あご先の軟部組織に指先をあててしまうと、軟部組織が押し込まれ、気道を圧迫してしまうため、注意が必要
(3)気道を確保した状態で、頸動脈を触知する
【2】「下顎挙上法」の実施方法
※頭頸部の損傷が疑われる場合に実施(頚椎保護が目的)
(1)下顎角に小指がくるように、しっかりと手を当てる
(2)両肘をベッドに固定し、腰を落としたまま、下顎角をつかむ
(3)下顎を前方に押し出すように拳上する
(4)気道を確保した状態で、頸動脈を触知する