人工呼吸装着患者さんへの閉鎖式気管吸引 | 人工呼吸ケア【5】
【監修】
京都中部総合医療センター 看護部
吸引を実施するためのアセスメント事項
- 分泌物や貯留物の状態
- 顔色
- 呼吸状態
- 呼吸音
- SpO2
- 血圧
- 心拍数 など
■ポイント■
看護師は、手袋・エプロン・マスクなどを着用する
「人工呼吸器装着患者さんへの閉鎖式気管吸引」の実施手順
(1)コントロールバルブにコネクティングチューブを接続する
(2)コントロールバルブのロックを解除する
⇒実際に吸引ボタンを押して、陰圧がかかることを確認する
(3)気管チューブの長さ+2~3cm程度まで吸引カテーテルを押し進める
(4)コントロールバルブのボタンを押しながら、陰圧をかけて、引きもどす
(5)吸引カテーテルを、位置確認マークが見えるまで適正位置まで引きもどしてから、右手の吸引ボタンをはなす
■ポイント■
吸引カテーテルを引きすぎる場合⇒エアリーク(空気漏れ)の危険性あり
吸引カテーテルの引きが足らない場合⇒洗浄液が患者さん側に流れ込む危険性あり
(6)吸引が終わったら、吸引カテーテルの内壁を洗浄する。ポートに蒸留水を入れたシリンジを接続する
(7)吸引ボタンを押し、陰圧をかけながら蒸留水を注入し、吸引カテーテルの内面を洗浄する
(8)洗浄が終わったら、コントロールバルブをかならずロックする
(9)終了後は、下記点をアセスメントし、患者さんの状態に異変がないかを確認する
- 顔色
- 呼吸状態
- 呼吸音
- SpO2
- 血圧
- 心拍数 など