車いすへの移乗(一部介助) | 車いすの移乗・移送【2】
【監修】
筑波大学附属病院 看護部
小山記念病院 看護部
端座位から車いすへの移乗:右片麻痺の患者さんの場合
【1】患者さん 健側を活用し、臀部を少し前にずらしてもらう
【2】看護師 車椅子側の足を後ろに下げ、反対の足を患者さん側に寄せ、支持基底面を広げる
■ポイント:看護師が支持基底面を広げるメリット■
・患者さんの動きに合わせて介助しやすくなる
・患者さんがバランスを崩したときに、安定して支えることができるようになる
【3】患者さん 車いす側の手で、車いすのアームサポートをつかんでもらう
【4】看護師 車いす側の手で患者さんの患側の大腿部を支え、患側の足が安定させる
【5】看護師 車いすと反対の側の手で、患側の上半身を支える
【6】看護師 掛け声をかけて、患者さんに健側の足を軸にするように身体を方向転換してもらい、車いすのほうに臀部を向ける
【7】患者さん 健側の足は患者さんに自力で方向転換してもらい、座面との角度を直角にしてもらう
【8】看護師 患側の足は必要に応じて、看護師が足で押して誘導する
【9】看護師 患者さんの臀部や太ももの後ろが車いすに軽く触れるような位置まで回転したら、静かに腰を落としてもらう
【10】看護師 患者さんが車いすに移乗できたら、フットサポートに足を乗せてブレーキを解除する
■ポイント:可能な限り、患者さん本人ができることはしてもらう■
介助を必要最小限度にとどめることによって、患者さん本人の自立を促すことができる