歩行器・アーム付き歩行器を使用する歩行介助 | 歩行介助【5】
【監修】
筑波大学附属病院 看護部
小山記念病院 看護部
「歩行器・アーム付歩行器」の適応
・両下肢の筋力が低下し、立位時のバランス保持が困難
・両手でアームを支持することが可能
「歩行器・アーム付歩行器」の特徴
・杖に比べ、支持基底面が広くなるため、安定性が高い
「歩行器」の高さ調節
(1)使用する前にまず歩行器の高さを調節する
(2)ひじが軽く曲がり、少し前傾姿勢になるように調節する
「歩行器」での歩き方
(1)歩行器を前に出し、続いて患脚を前に出し、最後に健脚を前に出して足をそろえる
■ポイント■
歩行器を使用するときは、歩行器と体の距離がとても重要
⇒遠すぎると歩行器が不安定になり、逆に近すぎると後ろに転倒する危険性が増す
⇒適度な歩幅でゆっくり前に進むようにする
「アーム付歩行器」の高さ調節
(1)使用前に高さを調節する
(2)前腕で支持する場合、ヒジを90度に曲げた高さに調節する
■ポイント■
・アームが低いと前傾姿勢になり不安定になる
・アームが高いとぶら下がるような姿勢になり危険
⇒患者さんの状態によっては体の痛みを軽減するために、すこし低めに調節することがある
介助の方法
(1)後方に転倒する可能性に備えて、後ろ側から介助するようにする
(2)転倒に注意してゆっくり歩く
⇒止まる時はブレーキをかけて車輪をロックする