松葉杖を使用する歩行介助 | 歩行介助【2】
【監修】
筑波大学附属病院 看護部
小山記念病院 看護部
「松葉杖」の適用
- 片方の下肢の骨折
- 対麻痺障害などの立位保持が困難な場合
- 障害のある側の下肢に荷重負荷制限がある場合
- 上腕の筋力が十分であること
「松葉杖」の使用方法
(1)患者さんの足先から前へ15cm、外側へ15cmはなれたところに杖先を置く
(2)この状態で杖を脇で固定したときに、指が2~3本入る余裕があるように杖の長さを調節する
「松葉杖」をつかった二点歩行の実施手順
(1)右の松葉杖と左脚を前に出す
(2)左の松葉杖と右脚を前に出す
(3)この動きを繰り返して前に進む
■ポイント:二点歩行のメリットとデメリット■
〈メリット〉早い歩行が可能
〈デメリット〉バランスをとることがむずかしい
「松葉杖」をつかった三点歩行の実施手順
(1)左右の松葉杖と患脚を前に出す
(2)健脚を前に出す
(3)この動きを繰り返して前に進む
■ポイント:三点歩行のメリット■
〈メリット〉三点歩行は患脚に体重をかけずに歩くことができる
「松葉杖」をつかった四点歩行の実施手順
(1)左の松葉杖を前に出す
(2)右脚を前に出す
(3)右の松葉杖を前に出す
(4)最後に左脚を前に出す
(5)この動きを繰り返して前に進む
■ポイント:四点歩行のメリット■
〈メリット〉四点歩行は常に三点が接地しているため、安定した歩行が可能になる