消化管ストーマ装具の交換| ストーマケア【1】
【監修】
京都中部総合医療センター 看護部
ストーマケアの目的
【1】患者さんのストーマの状態の把握
【2】適切な装具の装着を交換で、排泄物の漏れを防止
【3】皮膚障害の予防
【4】ストーマ異常の早期発見が可能に
ストーマケアの必要物品
【1】剥離剤
【2】石鹸や洗浄剤
【3】消臭潤滑剤
【4】マジック
【5】はさみ
【6】ノギス
【7】ストーマ装具
消化管ストーマの交換手順
【1】看護師は個人防護用具を着用し、手洗い後に手袋を着用する
【2】剥離剤を垂らしながら、ストーマ装具の面板(めんいた)をはがす。面板を引っ張らずに皮膚を軽く押さえながら、やさしくはがす
■ポイント:体位別・面板のはがし方■
〈座位で剥がす場合〉
上→下に向けてはがす
〈仰臥位で剥がす場合〉
右→左に向けてはがす
【3】剥がした面板の裏と、皮膚の状態を観察する。
■観察ポイント■
・面板の皮膚保護材の溶解や膨潤が、どの程度か
・面板の皮膚保護材の溶解や膨潤が、正しい方向に広がっているか
【4】はがしたストーマ装具は速やかにビニール袋に入れて密封し、臭いに配慮する
【5】ストーマの周囲を軽く押さえ、汚れを拭き取り、しっかり泡立てた石鹸や皮膚洗浄剤で洗浄する
■ポイント:洗浄時はこすらない■
泡が汚れを浮き上がらせるので、こする必要はなし
【6】湿らせたガーゼで泡を拭き取る
■ポイント:外側から内側に向かって拭く■
消化管ストーマの場合は汚れを広げないように、外側から内側に向かって拭くことを心がける
【7】ストーマの径と高さを計測する
【8】ストーマのサイズを油性ペンで新しい面板に書き写す。そして、袋を膨らませておく
【9】ストーマのサイズに合わせて、面板をハサミの腹を使ってカットする
【10】面板をハサミでくりぬいたら、切り口を滑らかにするために指で軽く撫でておく
【11】面板の裏紙をはがす
【12】ストーマのきわの部分が密着するように面板を貼り付ける
【13】面板を皮膚に押し付けたまま少し待つ
■根拠:面板を皮膚に押し付けたまま少し待つのはなぜ?
面板の皮膚保護材は体温で温まることで粘着力が増すため
【14】消臭潤滑剤を袋に入れ、消臭潤滑剤を袋の中全体になじませ、終了