摘便の実施 | 摘便【2】

【監修】

日本医療大学保健医療学部看護学科

准教授 小島 悦子

 

「摘便」の実施

(1)利き手の示指に潤滑剤を十分に塗布する


 

(2)患者さんに口でゆっくり呼吸をするように声をかけながら、利き手で肛門の周辺を円を描くようにマッサージする

■ポイント■

口呼吸と肛門部周囲のマッサージによって肛門部の緊張を緩める

 

(3)利き手と反対の手で肛門部を開き、患者さんの呼気に合わせて、利き手の示指をゆっくり肛門に挿入する


 

(4)口呼吸を促しながら、肛門部に近い便塊から少しずつ掻き出し、肛門部から4cmの範囲まで掻き出す


 

(5)肛門部から4cm位の範囲にある便塊を掻きだす

■ポイント■

便塊が大きい場合は、少しずつ指で砕きながら掻きだす。無理に掻き出すと粘膜損傷するので注意が必要

 

(5)ある程度の便塊を掻き出したら終了し、肛門部の汚れを拭き取る

(6)使用した物品を片付け、手袋をはずし、手指消毒をする
(7)手袋を交換したら、患者さんの臀部に便器(男性の場合は尿器も)を当て、患者さんを仰臥位にし、ナースコールを手元に準備する

 

(8)排泄後は汚れを拭き取り、寝衣や寝具を整える

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