三方活栓の向きをチェックするのはなぜ?|点滴静脈内注射

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は三方活栓に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

三方活栓の向きをチェックするのはなぜ?

三方活栓(さんぽうかっせん)は、コックの位置によって開通するルートを自由に操作できるため、コックが間違った方向にあると、適正に点滴静脈内注射が行えなくなるからです。

 

輸液ラインに三方活栓をつけると、薬剤を間欠的(かんけつてき)に注入したり、1本の輸液ラインから2種類の輸液を注入することが可能になります。また、ルート内に混入した気泡の除去が容易に行えるという利点もあります。

 

三方活栓にはコックに3本のレバーがあるR型と、1本のレバーがあるL型があります(342 ページ参照)。レバーの位置により、どのルートが開通していて、どのルートがオフになっているのか、しっかりと確認する必要があります。点滴静脈内注射中は患者側に確実に輸液が流れるようにセットしておきます。

 

ただし、接続部が増えると感染の機会も多くなります。可能であれば、三方活栓を用いない閉鎖式ルートで管理することが望ましいでしょう。

 

三方活栓の向き

三方活栓にはR型とL型があり、コックの形状が異なります。R型とL型を使用する場合のコックの向きは次の通りです。

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ